居場所をください。




「で、ここが部屋な。」


そういって高橋はリビング横のドアを開けた。


「へぇー…汚い。」


「男の部屋なんてこんなもんだっつーの。」


「貴也はいつも綺麗だよ。

雑誌くらい片付けなよ。」


「るせぇな。黙って座れ。」


「はいはい。」


で、棚においてあるたくさんのCD。

……は、いいんだけど


「私のCDすくな。」


「買わねーからなー。」


「それでも友達か!」


「友達だわ。ファンじゃないだけ。」


……たしかに。


「っていうか、落ち込んでたんじゃねーのかよ。」


「……まぁねぇ…

ただなんか他人事っていうか

それが本当に夏音のことだとは思えなくて。

こんな身近でさ、そんなこと起こるだなんて

思ってもなかったから。」


正直、現実味がない。

覚醒剤なんて、テレビの世界だった。


こんな身近な人が犯されているなんて

思いもしなかったから。


「……なんていうか

人のこと信じすぎちゃダメなのかな。

夏音らしくない、なんてかなり前に気づいたのに

薬やってるなんて、疑いもしなかった。

それが夏音の本音なんだと思ってた。

……もっと、疑えばよかったのかな。」


「それはちげーよ。

信じてた美鈴を裏切った夏音が悪い。

…だからビビんなよ、もう。」


「……高橋は裏切んないでよね。」


「アホか。

俺はお前の友達になるためにタバコやめたんだよ。

そんな俺が覚醒剤なんか手出すかよ。

つーかそもそも金ねーし。」


お金、か。

そういえば、あの3人はどうやって

薬を買ってたんだろ。

和也はまず無理。

……普通に考えれば大橋さんかな?

お金はあるのは…