「……ありがとう。」
「あの…教えていただけますか?
今の夏音の状態を。
ちゃんと知りたいんです。
覚醒剤がどれだけ怖いものかを。
…私なら、きっとそれを多くの人に伝えられる。
おじさんに断られてしまった無理ですけど…
今回のことで伝えられることってあると思うんです。
同じ被害を出さないためにも
同じ罪を繰り返さないためにも
私は伝えたいんです。お願いします。」
私がそう言うと、
おじさんはまた口を開けた。
「…夏音は今、かなり痩せている。
ご飯を食べないから点滴で栄養をいれてる。
眠ることもできない。
…前は薬が切れたからかずっと寝ていたのに
今はまったく眠れないらしい。
会話をすることもない。
……たまに急にパニックになる。
叫んだり、暴れたり。
それとね……夏音は今、肺炎なんだ。」
「……肺炎、ですか?」
「覚醒剤が原因だろう。」
「え?」
覚醒剤って、そんな病気にもなるの?
ただ副作用や後遺症が
ひどいだけかと思ってたのに…
「覚醒剤は水にとけないから
それが細い血管を詰まらせて
肺機能を低下させるらしい。
ご飯を食べることもできなくて
免疫がどんどん下がっていって
今、肺炎と診断されたんだ。」
肺炎、か…
じゃあ今苦しかったりするのかな。
高熱出たりするんだよね…?
「それと、C型肝炎も診断されている。
……2年半、覚醒剤を使用してきたのだから
ある程度は覚悟してたんだけどね。」
……覚醒剤って、病気にもなるんだ…
いや、依存症って時点で病気なんだろうけど…
「それでも、心不全になったりしなくてよかった。
親としては、生きてくれてさえすれば
一緒に頑張ることはできるから。」
突然死、か……


