「た、貴也…」
「着いたから迎え来た。」
「……そっか、ありがと。」
「いくら本人が言ったって
噂には勝てねーんだよな。
俺と隼也の不仲説だって
完全に消えた訳じゃないし。
ビジネスだと思われてる。
だから、気にすんなよ?
……それに、美鈴は俺の彼女だから。
告んのは勝手だけど、奪おうなんて
そんな無謀なことはやめとけよ。
美鈴、帰ろう。」
「あ、うん。
……君、名前は?」
「…鈴木涼介。」
「涼介ね。
私、またここに来るから
その時は家族として迎い入れてほしいな。
またね。」
涼介の言葉を待たずに
私は貴也の手を握りしめて
施設を出た。
「迎えに来てくれてありがとね。」
「おう。」


