「あ、そうだ。
上田からの伝言でな
2月にシングルを出すんだよ。
それの歌詞なんだけど
がっつり貴也に向けた曲っつーか
貴也のことを考えたラブソングにしてくれ
ってさ。
2月1日、デビューの日が発売日。
だから1月入ってすぐレコだし
すげー時間ないんだけど
12月10日期限で。」
「は!?え、今日11月17日だよ!?」
「今忙しいのわかってて
いうの遅くなって悪いけど
そっちの方も頼むよ。まじで。」
「…はいはい、やりますよ…」
寝てる暇なんてないよ……
貴也のことね、わかったよ。うん。
「……2曲目の指定はないの?」
「そっちはないから好きに書いて。」
「書き終わったら歌詞は
上田さんに渡せばいい?」
「あぁ、でも会えないだろうから
俺か佐藤でもいいよ。」
「はーい、わかりました。」
「貴也は1月15日スタートの
恋愛ドラマの主演が決まってて
それはそのまま主題歌に使われるから。
超急ぎなんだよ、悪いな。」
「え、恋愛ドラマ?
今とってるやつ?」
「そ。残念ながら
最終回にキスシーンあり、だからな。」
「……ま、私もしてるから
人のことは言えないけど。」
またキスシーンか。
まぁ役者だから仕方ないけどさ。
「ドラマの方も撮影押してるしな。
余裕もってスタートしたのにな。」
「それは私には関係ないわ。
で、12月31日公演は結局何時に終わるの?」
「あぁ、0時27分終了予定。
年開けてすぐ、だな。」
「りょうかーい。」
ま、MC終わったら2曲しか歌わないしね。
そんなもんだね。


