居場所をください。




里美さんの声で、

私たちはダイニングへと移動した。


里美さんのご飯を里美さんと食べる

それがすごく変な感じだ。


そしてこのご飯。

こんなに食べられませんよ、私。


……何て言えないし

かといって食べられないし

でも残すこともできないよな……


どうすんの、この量……


「里美、美鈴はこんな食べねーし

太るからもっと減らして。」


お、おう。よかった。

助け船。


「え、多いの?これで?」


うん、多いんです。

半分以下でいいです、私。


「こんなもんでいい。」


「えぇ!?これだけ!?」


やっぱり長曽我部さんはよくわかってらっしゃる。

しかもさばの味噌煮…一匹も要らない。


「弘希も足りるか?

美鈴の魚、半分くらい食べてもいいけど。」


「は?え、いいわけ?」


「あ、うん。どうぞどうぞ。」


私は味噌汁とほうれん草のゴマ和えと

少しのご飯と少しの鯖でいいです。