居場所をください。




「………ごめんね。

ハワイ、行けなくて。」


「いや。

また今度行けばいいよ。」


"また今度"

それがいつかはわからない。

だけど、いつかまた行けるときがくる。

明日が来る確約なんてない。

永遠なんてものはない。

それでも、いつかくるその日を

楽しみに、一緒に待てる人がいることが

何よりも幸せなんだ。


「あのー、美鈴ちゃん?

俺のこと忘れてない?」


私たちがくっついて微笑みあっているとき、

後ろからそんな声がかかった。


「…あはは、忘れてた。」


「なんで佐藤さんがいるわけ?」


「ちょっと仕事してきたの。

ついでに荷物も運んでもらったの。」


「ま、それだけじゃないけどね。」


と、佐藤さんは荷物をソファの横においた。


「貴也、昼飯作ってるんだろ?

俺と美鈴ちゃんの分も頼むわー。」


「は?なんで?

美鈴はわかるけど。」


「もちろん、仕事の用があるから。」


「………あっそ。わかったよ。

美鈴、ちょい待ってて。」


「うん。

じゃあ私は荷物の整理でもしよーっと。」


私はそういって、貴也から離れた。