「曲に演出か……
あと用意するのはひとつだけ、かな。」
「用意するもの?」
「ま、頑張るしかないかぁ。」
私には頑張ることしかできない。
最後の足掻きだよ。
「俺はなにをすればいいわけ?」
「そりゃ私の宣伝?
わかんないけど。ところでさ、
カウントダウンライブのチケット
もう申し込み始まったの?」
「うん、発表と共にね。
今年は早めに動けて俺らも楽だよ。
あ、チケット何枚かいる?」
「んー…いらない。
ひとりでも多く、来たい人にきてほしいもん。
けっこうブログでコメント来たんだよね。
去年いけなかったから今年は当てたい、って。
だから私は誰にもあげないよ。」
「でも貴也来たいかもよ?」
「それなら自分でチケットとれっていうもん。
関係者席もいっちばん後ろね。
あんなアリーナの一角に作らないで。
監視なら遠くからでもできるだろうし。
っていうか長曽我部さんいるんだから
いちいち監視とか来ないでほしい。」
ほんっと、あれどうにかなんないのかな。
事務所の決まりなのかもしれないけど
あれがなければあと30席くらいは作れる。
……社長にいって、どうにかならないかな。


