居場所をください。




「今日の美鈴ちゃんはまた

香水の香りがするね。

最近してなかったのに。」


「うん、そうかも。

服に染み付いたのかなー。

いい香りで仕事もはかどるよー


この香水ね、あの花屋の息子のやつで

すっごい好きな香りだから私も

この香水買ってきてもらってたの。

でももうなくなっちゃって

最近買ってきてもらえてなくてさー

だけど、昨日の夜はあいつの部屋で寝たから

なんか染み付いたのかも、体に。」


「え、男と寝たの?」


「いやいや、まさか。

さすがにそれはないよ。」


「なんだ、びっくりしたー。」


「私さ、誰のベッドでも寝れるんだよね。

前なんて永田さんのベッドでも寝たからね。

そのうち佐藤さんちでも寝ちゃうかもよ。」


「はは、それはないね。

長曽我部さんちはないの?」


「……長曽我部さんのベッドはないかな。」


そういえば、あの人は

どんな部屋で寝ているんだろう。

ベッドで寝るどころか

あの人の部屋を見たこともない。

……でも、あの人のベッドは

あの元嫁と寝ていたのかな。

それは…見たいわけでもないかな……