「ねぇ、亜樹。」
「あ?」
「……ありがとね、いろいろ。」
「別に。いいんじゃね。
………お前がわがまま言うのも珍しいみたいだし。」
「あー…はは、うん。そうだね。」
どんどん亜樹の家族を
親戚だと思えてきているのかもしれない。
普通、親戚の人とどのくらいの距離感をとるのか
私にはわからないけど……
今がすごく心地いい。
長曽我部さんとはまた違った距離感。
近すぎず、遠すぎずなこの距離感。
「明日マンション戻るなら
荷物、全部持ってけよ。」
「はーい。」
といってもバッグひとつだけ。
最初から、長居なんてするつもり
なかったから。
……結局何日か過ごしちゃったけど。
「また泊まりに来てもいい?」
「別に俺の承諾なんて要らねーんじゃねーの。」
「はは、そっか。
ありがと。
それではおやすみなさい!」
「はいはい。」
私の使っていた部屋につき、
亜樹にカバンを押し付けられ
私がそういうと亜樹は遠慮なしに
部屋のドアをバタンと閉めた。


