居場所をください。




社長はその後も何回も何回も

ボイスレコーダーを聴いては

なにかメモを取り

パソコンで聴いては

なにかメモを取っていた。


「よし、とりあえずいいかな。

とりあえず完成したら

これ、ちょっと預かってもいい?」


「はい。明日、必ず。

それとこっちの動画なんですけど…

これはMVに使いたくて…」


「え、MVも作るの?」


「はい。できれば、私が自分で。」


「すごい進歩だね…

そんないきなり大丈夫?」


「頑張ります。

……でも、MVの方はまだ猶予がほしくて…」


「うん、いいよ。

まずは曲が完成して、決定から

MVの話を進めていくから。

そうだな、最低でも今月末まで。

それまではいいよ。」


「え、そんなに…?

有難うございます!」


よし、これでなんとか

私の頭の中にあるものが完成しそう。


「とりあえず今日はここまでかな。

完成、楽しみにしてるよ。」


「はい。」


「さてと…俺は先に休もうかな。」


「遅くまで付き合わせて申し訳ありません。

ありがとうございました。

おやすみなさい。」


「おやすみ。

美鈴ちゃんも早く寝なね。」


「うん。」


そういって、

社長はひとり、寝室へ向かった。