居場所をください。




「ねー亜樹。

今日亜樹の部屋で寝たい。最後だし。」


「はぁ?」


「亜樹のベッド借りまーす。」


「……お前な、追い出されたいのか?」


「亜樹はそんなことしないでしょ。

亜樹の部屋、香水の香りに包まれてて

すっごいよく眠れるし。」


「断る。」


「なら先に寝るからいい。」


「お前父さんと仕事あんだろ。」


「亜樹はみたいテレビとかあるでしょ。

あ、ほら。今日は隼也のドラマの日だし。」


「ならお前がみろよ。

友達じゃねーのかよ。」


「今回のは録画忘れちゃって

全然見れてないから見ない。」


「……ひどいやつだな。」


「でも映画も舞台も

ちゃんと見に行ってるし。

テレビはDVDとか再放送で見れるから

別にいいの。」


しかも、ドラマ始まる時間まで

あと30分もないし。


「彼氏のは見てるわけ?」


「まぁ一応ね。

でも貴也は舞台のが断然多いから

あんまテレビじゃみれないけどね~。」


「舞台ん時とか帰ってくんの?」


「地方で2公演やる時は帰ってこないよ。

それは私もライブの時一緒だし。

私なんか前乗りしといて後乗せもするからね。

4日くらい帰らないよ。」


「いや、早く帰ってやれよ。」


「まぁツアー中は貴也もいなかったし。

福岡とか札幌とか大阪とか

もっといたかったもん。

来年は沖縄とかいきたいなー。」


「……お前はいいよな。

仕事でいろんなとこ回れて。」


「なんせ働いてますから。私。

それにライブだと私が会長になるわけだし

ご飯なんか行くとすごい出費だけどね。

全員文出すから。一番年下なのに。」


「へー、そういうもんなんだな。」


「まぁ私のためにみんな

働いてくれてるわけだしね。」


そのくらいはしないとダメだよね。

みんなにはこれからも頑張ってもらいたいし。