「なんかさ、お前強いよな。
あんな被害に遭ったのに、
彼氏んとこ戻るんだもんな。」
「んー、まぁねぇ…
ちょっと慣れっていうか
たぶんまったく知らない人に襲われたら
やっぱり怖いのかもしれないけど
和也なんてもう数えきれないくらい
やってきたわけだしさ。今さらっていうか…
自分の人生、こんなもんでしょ、みたいな。
元々私人生諦めてる人だったから
多少のことではへこたれないんだよね。
構ってもらえてるだけまし。
誰にも相手にされなくなるのが一番怖い。」
お前なんかもう要らないって
ひとりになるのが一番……
「…………亜樹はさ、まだ元カノのこと
引きずってるの?」
「別に引きずってるわけじゃねーけど
まぁ自分の好きなやつが襲われないように
ひとりで歩くことはさせねーかもな。」
「させないかも、じゃなくて
完全にさせないでしょ。
私にですらひとりで歩かせないもんね。
あ、そういえば亜樹って好きな人とかいないの?」
「……は?」
「あ!今なんか間があった!」
「いや別に特に意味はねーよ。」
「えーつまんない。
でも亜樹って超見た目重視だから
好きな人とかめっちゃ美人なんだろうねー。」
「…まぁ理想と現実は違ったりもするけどな。」
「やっぱりいるんじゃん!」
「昔の話だわ。黙ってろ。」
「えーつまんない。」
そういえば亜樹の元カノって
どんな人なんだろうなー。
やっぱり可愛いのかな。
……今度朔也か颯太に聞いてみよっと。


