……私、こんなにたくさん
長曽我部さんにくっついていたんだなぁ…
生放送に、ライブ。
人前で歌うことには慣れていたはずの私は
緊張をほぐすために長曽我部さんに
いつもそばにいてもらった。
もう、これからはそれすらできなくなる。
それがやっぱり不安で……
……でも、立ち止まってる時間なんてないんだ。
私が睡眠障害になったとき
過度の緊張が原因だと言われて
長曽我部さんは責任を感じた。
そんなことがこれからも
続かない保証はない。
そんなことは長曽我部さんもわかってるはず。
だからこそ、私は長曽我部さんがいなくても
大丈夫にならなきゃいけないんだ。
そしてそれを、長曽我部さんに
伝えなきゃならないんだ。
私はそう気づき、
もう一度貴也の曲を聴いた。
そしてパソコンを閉じた。
止まってなんかられない。
もう、機械の前には座らない。
それじゃなにも意味がない。
この歌は、私がすべてを作らなきゃ
なんの意味もないんだ。
私は決意を固め、
ピアノの前に座った。


