「で、美鈴はなんで俺らを呼んだわけ?」
私と高橋がそんな話をしてると
悠斗があくびをしながらそんなことを言った。
「あ、そうだった。
んー、岳人でいいや。
ちょっと腕掴んでみてくれない?」
「はぁ?」
「いいから早くして。」
「はいはい。」
と、今度は岳人に腕を掴んでもらおうとしたけど
「…っ!」
やっぱりダメだった。
「なんで岳人?」
事情を知ってる高橋が聞いてきた。
「んー、なんとなく?
まぁ悠斗にはめんどくさい彼女がいるから。」
「お、おう。言い方がひどいぞ。」
「はは、ごめんごめん。
じゃあ次颯太ね。」
「え!俺!?
美鈴ちゃんに触っていいの!?」
「颯太、触れるなら触ってみろよ。」
と高橋が言うと
颯太はゆっくり手を伸ばしてきた。
「…………あれ?」
「やっば!触っちゃった!
瑠樹!触っちゃったよ!!」
あっさりと腕を掴まれた。
「…颯太は平気なわけ?」
「みたいね?なんでだろ。
やっぱりファンだし平気なのかな。」
「なに?どういうこと?」
「んー、颯太のことは信用してるってことかな。」
「まじで!!やったね!!
まぁ俺誰よりも美鈴を愛してるからね!」
「はは、ありがと。」
「…………気持ち悪。」
「亜樹!!お前だって人のこと、ぶっ…!!」
「…岳人と悠斗、なにしてんの。
二人して颯太襲って。」
「あ…い、いや…気にすんなよ。はは」
いや、笑えてないよ悠斗。


