「まぁ、簡単に言えばさ
長曽我部さんのつぎに信用してる高橋が怖いなら
貴也がまだ怖くても仕方ないのかなって。
こんなこと、貴也には言えないけど…
それがわかったから、なんか少し安心して
貴也のところ帰れるかもって。」
「…………でも、それじゃまた傷つけるんじゃねーの?」
「だからそこは頑張るんだよ。
協力してくれるでしょ?」
「はぁ?俺?」
「私の大親友だもんね?」
「…………はいはい。
ってかさ、それ以外は怖くねーの?」
「うん。
たぶん普通強姦とかされたらさ
一人で外出るの嫌になったり
こうやって男と二人きりになるのが
怖くなったりするんだろうけど
あんなことがあったからこそ
わかったことがあるんだよね。」
「なに?」
「私を助けてくれる人が
たくさんいるんだって。
だから大丈夫だって。」
「…………そうだな。
美鈴は知らねーと思うけど
本当に大人数で探してたんだよ。
長曽我部さん、とか言う人が指示して。」
「…そっか。
あんな事件があってさ
和也が逮捕されたのに私のところには警察が来ない。
なんの報道もされてない。
ってことは、結局私は守られてるんだなって。
だから、またなにかあっても大丈夫。
今回のことで本当にいろんな事に気づいた。
私、いつの間に
こんなに周りに人がいるようになったんだろ。」
ずっとひとりだった。
…ひとりだと思ってた。
なのに、いつの間にか私は
いろんな人に守られていた。


