居場所をください。




そして私は暗くなるまで

ひたすら働いた。

花屋の仕事も楽じゃないんだな

と考えながら。


「美鈴ちゃん、お友だち来たよ。」


必死にお花を運んでいると

おばさんが私を呼びに来た。


「…なにそのメガネ。」


そのおばさんの後ろには高橋の姿。


「高橋!おっそ!」


「うるせーよ。」


「美鈴ちゃん、今日はありがと。

美鈴ちゃん手伝ってくれたから

なんか私やることなかったし

もう終わっていいよ。」


「…こちらこそ、ありがと。

お花のお世話がこんなに大変だなんて

思いもしなかったよ。」


「はは、そうだね。」


私はおばさんにエプロンを返し、

家に先に戻った。

高橋と一緒に。


「亜樹は?」


「たぶん朔也と部屋。

それよりちょっと高橋いい?」


「え?あぁ。」


私は亜樹の部屋に行く前に、

高橋を私が使ってる部屋に招き入れた。


「超生温い家出だな。」


「うるさいよ。すぐ戻るもん。」


「へぇ、戻るんだ?」


「うん。

…でもね、その前に

高橋さ、私の腕掴んでみてくれない?」


「はぁ?」


「早く。」


私が高橋に腕を差し出すと

高橋は私の腕を掴もうとした。けど…


「……おい、そんな急に腕引っ込まれたら

掴めねーけど。」


私はまだ、腕を掴まれることが怖かった。


「…はは、そっか。」


だけど、これで私は少し安心した。