居場所をください。




それから部屋にあの瓶底メガネを取りに行き

またもや亜樹に爆笑され、

朔也には物珍しい顔をされ

おばさんには「そんなの売ってるのね~。」

なんて言われてしまった。


「このメガネでバレたことないの。」


ってことで、私もお店に立った。


「まぁあんまりお客さん来ないから

美鈴ちゃんはお仕事しながらでもいいけどね?

本当はやらなきゃいけないこと、あるんでしょ?」


「…………おじさんから聞いた?」


「あの人は家で仕事の話はしないから。

でも、美鈴ちゃん見てたらわかるよ。」


「…大丈夫。一生懸命働くよ。

ちょっとインスピレーション受けたいし。

この花たちから。」


それからはおばさんに言われた通り

咲かない花を取り除いたり

水を変えたり、花の角度を変えたり…

花屋として、やるべきことをやっていった。


「美鈴ちゃん、その花も取り除いて。」


「え、これ?

でももうつぼみだよ?」


「そのつぼみはずっとつぼみのままなの。

もう待てないから。」


「…………そっか。」


せっかくつぼみをつけたのに

花開かないものもあるんだな…


「…じゃあこれ、もらってもいい?」


「え?いいけど…そのまま枯れちゃうと思うよ?」


「うん、大丈夫。

花瓶借りるね。」


私はそのつぼみをとり、

少し茎を切り落として花瓶に水をいれ、

そのつぼみを部屋に飾った。