居場所をください。




「出たぞ~。

亜樹ー、入ってこいよー。」


そこに、おじさんが出てきた。


「ご相談があります、社長。」


すっかりプライベートモードな社長に

私は仕事モードで話しかけた。


「………仕事のこと、かな?」


「はい。」


「じゃあ向こうで話そう。

亜樹は早く風呂に入ってこい。」


「はいはい。」


亜樹がお風呂へ行き、

私と社長は恐らく社長の仕事部屋らしき部屋に

移動をした。


「…それで、話ってなにかな?」


「………長曽我部さんには内密に、お願いします。」


そして私は自分なりの

自分で決めた仕事を社長に話した。


「━━━美鈴ちゃんだけで大丈夫?」


「私一人じゃなきゃ意味がないんです。

でも、それには社長の許可が

必須になるので…お願いします。」


「…………わかった。

期限は1週間。

美鈴ちゃんが休みの間にできたなら

こちらもそれで話を進めよう。」


「…………1週間か…」


「できなかったらそれは

また次回ってことで」


「いえ、それでも意味がないんです。

1週間でやってみせます。」


「じゃあ、期待してるよ。

担当には俺から話しとくし。」


「はい。無理いってすみません。

それじゃ失礼します。」


…………時間がないな。