居場所をください。



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「到着。

じゃあ俺待ってるし

早く戻ってこいよ。」


「え、帰んねーの?」


「美鈴ちゃんがいるなら待ってた方がいいだろ。」


「………前から思ってたけど

なんか美鈴にはやけに優しいよな

大和って。」


「そりゃー可愛い子に優しくして

損はないだろ?」


「……そんなこと言ってるから

結婚も彼女もできねーんだよ。」


「うるせーよ。自分が再婚するからって。

早く連れてこいよ。」


「わかってるわ。」


ったく、なんだあれ。

30歳のおっさんが女子高生相手に

何をいってんだか…


とりあえず店がまだ開いてないから

俺は玄関の方に回り、

インターホンを押した。


「はーい

……あれ、ひかるくん。

思ったより早いなぁ。」


「おはよう。

美鈴が来てるって亜樹から連絡来た。」


「ま、とりあえず上がる?」


「うん。」


おばさんに促され、

俺は久しぶりにこの家に入った。