「ところでどこ行くの?」
「まぁ打ち合わせがてら買い物。」
「いやいや、絶対おかしいでしょ。
買い物しながら打ち合わせできるわけないでしょ。」
「時間がないからしかたねーの。
ちょっと模様替えしようと思って。
美鈴の意見も聞こうかと思って。」
「はぁ?なんで私?」
「美鈴んち、けっこうおしゃれじゃん。
物ないのに。
だから参考にしようかと思って。」
「へー、長曽我部さんが私を参考にするなんて
かなり珍しいね。」
「初めてだからな。」
………そこまで言い切られるのも
なんかムカつくけどね。
「ところでさ、
美鈴はなんであの部屋が気に入ったわけ?」
「まー、立地やサービスにたいして
家賃が32万と安いところもだけど、
壁が白なのに床が黒のタイルで
あんまりないデザインに惚れたの。
お風呂も同じで、トイレとクローゼットだけ
真っ白なのね。
なんかそれがよかったの。」
「でも黒ってほこり目立たねーの?」
「だからこそ毎日掃除できるように
物をおかないようにしてるんじゃん。
毎日掃除してるから、気にならないよ。」
「ふーん、なるほどな。」
「あとはやっぱりお風呂かな。
広いし、窓もあって。
乾燥機つきだし、お風呂もお気に入り。
大きな窓も、バルコニーも。
嫌なところは何一つなかったんだよね。」
「なるほどな」


