居場所をください。




それから貴也は佐藤さんと稽古に行き、

私は空きだったからタクシーに乗り

施設へと向かった。


15時………

ギリギリ高校生組はいないか。


「ただいまー。」


「あれ、おかえり。」


リビングにはママや小学生たちがいた。

みんな揃ってテレビに釘付け。


「ママ、新曲~」


「あ、いつもありがとね。

今日仕事は?」


「もちろんまだあるよ。

19時から生放送出るから

暇なら見てね。」


「19時からなら見られるね、みんなで。」


はぁー、でもなんか疲れたや。

人前に出るのはやっぱり疲れる。

ライブとかとは違うしな。


夜は生放送出て、そのあと沖野さんと対談…

ま、明日は休みだし頑張ろっと。


「あ、そういえば最近

和也も藍子も免許とったのよ~」


「え、うそ。」


負けた…私も免許ほしい。

貴也との時間減らせば

いけないこともない気もするけど

それもやだしなぁ…


「免許とったことより、

教習所に通えるお金があったことが

何よりも嬉しくて。」


「まぁ二人ともバイトしてるしね。

藍子なんかはもともとお金あるし。」


和也なんて私からお金を奪っていたんだから

そりゃあって当然だろう。