居場所をください。




「美鈴。」


「ん?

……って、またカメラ?」


「いいじゃん。笑っとけ。」


「ふふ、なにそれ。

来週一緒に生放送楽しみだね。」


「そうだな。

生放送が終われば舞台挨拶で

それ終わったらハワイ。

なんか頑張れそうだな。」


「そうだね!

海入る?」


「まぁ美鈴が入るなら。」


「じゃあ水着もいるよね!

買い物も行けたら行こうね。」


「おう。」


そういえば海外旅行用のキャリーバッグないや。

買いにいかないと。

日焼け止めも新しいの買わないと。


「このアクセサリーたち、

海に一緒に入っても平気だよね?」


「あぁ、シルバーだから大丈夫。」


「よかった。」


パールも海で作られるものだから大丈夫だよね。

全くとらないから、なるべくとりたくないしな。


なんて考えていたら


「っ!」


貴也が私の頬にキスをした。

カメラが回ったまま。


「……顔、まだ赤くなるんだな。」


「へへ」


「にやけすぎ。」


そういって、今度は唇にキスをした。

貴也も優しく微笑みながら。