居場所をください。




んー、なんて書こうかな。

名前とか出せないし。


「あ、美鈴。

今日マスターんとこで飯いこう。」


「うん、いいよ。

マスターのところも久しぶりだし楽しみ。」


"貴也さん密会だって!

そんなお相手の女の子と昨日、

私も密会しちゃった!

今日のランチは相手の女の子の

彼氏のお父さんのお店で

隼也と密会ランチ予定だよ~"


よし。

あとは写真もつけて、と。


「こうしーん!」


私がそういうと

長曽我部さんは信号で止まると

すぐにスマホを出した。


「……すげー嫌味みたいだな。」


「性格悪いでしょ。」


「ま、誤報だからどうでもいいけど。」


それだけ言ってスマホをしまい、

学校へと車を走らせた。


「じゃあ美鈴、俺とも写メ。」


「うん、いいよ。」


今度は隼也のスマホで写メを撮ると

隼也もSNSを更新したから

私もすぐにチェック。


"貴也が密会したらしいから

俺も貴也の彼女と密会~"


「いや、完全ネタにしてるでしょ。」