居場所をください。




それから貴也と一緒に食器をしまってると

明奈ちゃんの視線に気がつき、

目が合うと明奈ちゃんはベランダに出た。


「………手伝ってくれてありがと。」


「おう。」


私はとりあえず貴也とソファへ座った。


「誠くんはどこ受験するのー?」


「自衛隊!」


「え!え、嘘

ほんと?」


「まーじ。

ま、視力もいいし、身長体重も問題ないし。

俺の夢だからね。自衛隊。

というか、イージス艦に乗る!」


「………まじかぁ…。

じゃあ大変だね。」


「まぁね。

受かったらここも離れるし

美鈴ちゃんの歌聞いて頑張るわ!」


冗談っぽくそういうけど

誠くんの瞳は強く輝いてて

なんだかかっこよく見えた。


「………じゃあ応援ソングでも歌おっかなぁ。」


「お、頼むわ!」


頑張ってね。

夢に向かって。