居場所をください。




「で、なんでまた急に家に?」


私がお皿に盛って、貴也が運んでくれてるので

とりあえず気になってたことを聞いてみた。


「あぁ、実は最近こいつらケンカばっかで

なんか破局の危機っていうか。

でも誠は別れたくない感じで、

俺が明奈を説得してたって感じ。

あー、映画クランクインの時、

俺電話してたじゃん。

その相手が明奈だったんだけど

それからもちょいちょい会ってて、

今日ようやくこいつらが仲直りしたんだけど

今度は俺が明奈と何回か会ってるところを撮られて

それが明日発売の週刊誌に載るんだよ。

だからその前に美鈴に事情説明。」


「また撮られたの?」


「また撮られた。」


「よく撮られるねー、ほんと。

まぁわかったよ。」


「明奈は家でもいいって言ったんだけど

その方が怪しいっていうか

美鈴がいない間にこの家にあげるのも

微妙かと思って外にしたら撮られた。」


「ふふ、そっか。

まぁいいよ。わかったし。

私も家より外の方がよかったしね。」


私がそういうと貴也もひと安心したように

微笑んだ。