それから簡単にご飯を作っていると
貴也が帰ってきた。
「おかえり。」
「ただいま。
ちょい久しぶりだな。」
「そうだね。」
その後ろには誠くんと、一人の女の子。
「お邪魔します。」
「初めまして。」
「あ、初めまして。」
ちょっとボーイッシュ系な
見た目さばさばしてそうな
でも整った顔の女の子。
「俺の幼馴染み。で、誠の彼女。」
「えぇ!
誠くんって彼女いたの?」
「そんな意外!?」
「あ、ごめん。」
「確か今年の春に付き合い出したんだよ。」
「あ、そうなんだ。
私あんまり誠くんと会わないし
知らなくて当然か。」
「一応幼馴染みで
一応彼女の原明奈(はら あきな)です。
よろしくね。」
「こちらこそ。
あ、座って座って。ご飯しよ。」
「ってか一応って!」
そう嘆く誠くんをみてると
本当に明奈ちゃんのことが好きなんだなぁと
なんとなく伝わってくる。


