居場所をください。




それから私は長曽我部さんと一緒に

打ち合わせに向かって、

その日は打ち合わせやら雑誌の撮影やら

ラジオ収録やら仕事をいっぱいして

18時にマンションへと戻った。


久々に戻る自宅は相変わらずきれいで

私がいなくても貴也がちゃんと

掃除してくれてたのがわかる。


「今日は涼しいね。」


夏も終わって、真夏の暑さほどではない暑さで

19階だと風も気持ちよく入ってきてて

今日はエアコンなしで大丈夫そう。


~♪~♪~♪


ん?電話か。


"着信 松野貴也"


「もしもーし」


『あ、俺。

今日帰ってくるんだって?』


「うん、もう家だよ。」


『今日さー、誠と約束してたんだよ。

悪いんだけど、飯二人分多く作っといて。』


「え、二人分?

全部で四人分?」


『そうそう。』


「ふーん、まぁわかった。」


『もう仕事終わったから

あと1時間くらいで帰るから。』


「はいはーい。わかりました。」


四人分ね、結構多いね。