居場所をください。





無事、OKがでて

次はエキストラさんも入るとの事で

いったんまたみんなのところへ戻った。


「ちょい来て。」


結局私は座る前に

貴也につれられて廊下に出た。


「え、ちょ…」


かと思えばすぐにキスされた。

………しかも、深い方。

また、こんなところで……………


「俺の事好きなんだよな?」


離れたかと思えば

そんなことを聞いてくるし。


「当たり前じゃん。

………もしかして妬いた?」


「…………美鈴は歌だけ歌っとけよ。」


「え、なにそれ。」


「美鈴が役者じゃなくてよかったわ。」


そういって廊下に座り込んだ。

だから私もそのとなりにしゃがんだ。


「………私はこの先も貴也のキスシーン

見ていくのに。」


「大丈夫だよ。」


そういって、私の頭の後ろに

貴也の手が回ってきて

今度は触れるだけのキスをした。


「戻るか。」


「うん。」