「美鈴ちゃんってさー、
貴也みたいなのがタイプなの?」
矢島くんは加藤くんの分のコーヒーまでもって
席に座ったというのに
加藤くんはまた変な質問をしてきた。
「あのー、異性の理想のタイプってこと?」
「まぁそんなとこ。
こういう顔が好きなのかーって。
貴也って絶対年下に好かれると思ってたのに。」
「は?なんで?」
「そういう見た目だから。」
「意味不明。」
「で、美鈴ちゃんは
貴也みたいのがタイプなの?」
「んー、可愛い人は嫌いじゃないけどね。
まぁでも恋愛相手としてだと
そんなタイプでもないかも。」
私がそういうと
貴也が睨んできた気がするけど
……気のせいでしょう。うん。
「………ま、理想と現実は違うっていうし
妥協してるわけでもないからね?」
結局フォローをいれる私。
ま、ほんとのことだけどさ。


