居場所をください。




「それに、貴也も

矢島くんの優しさは演技でもないって言ってるし

長曽我部さんもなにも言わないから

あの優しさは本物じゃないですかね?」


「まぁ社長もなんにも言わないもんねー。

今日は無意識で作っちゃってたってことか。」


「逆の立場なら

私も完全に作りますもん。」


それに貴也のこと

本当に尊敬してるみたいだし。

そりゃ作るよ。

私も沖野さんの前じゃガチガチだもんね。


「じゃ、お風呂はいるから

虎太朗待っててね?」


虎太朗はここまで。

またあとでね。


「ひろっ!」


先に服を脱いでいた咲さんは

お風呂のドアを開けて大きな声を出していた。