「咲さんとの交際がバラたとき
処分ってあったの?」
「もちろん。
社長には貴也を任されたよ。」
「じゃあ処分の内容は貴也なの?」
「そ。
貴也、その頃父親を亡くして
反抗期に拍車をかけたっていうか
仕事しなくなったんだ。
それをまた持ち直させたっていうかね。」
「じゃあ今も仕事を続けてるのは
佐藤さんのおかげなんだ。」
と貴也の方を見ると
貴也も懐かしそうな顔をした。
「このままじゃ本当に親不孝ものだなって言われて。
子の幸せを願わない親はいない、
お前がそんなんだと
お父さんは本当に自分が死んだことを
後悔するだろうな、お前のせいで。
って言われたんだよ。
死んだ人はもう戻らない。
なら、人生に後悔がないようにしてやんのが
残されたものの役目じゃねーの?って言われて
俺当時かなり天狗になってたから
お前にそんなこと言われる筋合いねーよ
みたいなこと言ったらさ
ならちょうどいいな
俺もお前のこと嫌いだから。
とか言い出して。
まじでこいつなんなんだよって思ったけど
まぁまんまと佐藤さんの策略にハマった
って感じでな。」
………佐藤さんが………
意外だ。


