居場所をください。




それから私もじっくりお風呂につかり、

お風呂から出ると

貴也が梨を剥いてくれていた。


「美鈴も食う?」


そういって私にもフォークを渡してくれる。


「うん、食べたい。」


秋だねぇ。

もう夏も終わりかぁ……


「ん、そうだ。」


貴也は梨を一切れ食べると

立ち上がって手を洗ってから

鞄を取りに行った。


「なに?台本?」


「いや。」


鞄をとって、

またソファへと座り、中をあさっていた。


「あった、これ。」


「え?なにこれ。」


「今日空き時間に

佐藤さんの買い物付き合ったんだよ。

その時に美鈴が好きそうなのあったから。」


「え、私に?プレゼント?」


「まぁそんなとこ。」


「えー、嬉しい!ありがと!

開けて良い?」


「いいよ。」


突然のプレゼントが嬉しくて

とくになんにもない日なのに

私のこと考えて買ってきてくれたのが嬉しくて

私はかなりハッピーだ。