居場所をください。



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「よし、いいな。

もう時間だし終わるか。」


最初の頃は鬼で本当に怖かった先生も

今ではすっかり優しくなった。

まぁ気を抜くとまた鬼になるんだけど

やることやればちゃんとわかってくれる。

厳しくは言わない。


「よし、頑張って録ってきます!」


「まとめて撮るんだから

余計な声は出すな。

最後まで声を枯らすなよ。」


「私、声枯れたことないんで。」


「そういう無駄な自信はいらねー。」


「すみません。」


レッスン場を出ると

長曽我部さんが待っていて

先生も一緒にレコード会社へと向かった。