それから時間となり、
私たちも前室へ。
「よろしくお願いします。」
まさかの私たちが最後。
ゲストの癖にね。
「松野くんがバラエティにくるなんて
本当に珍しいよね。」
とMCのお一人が私たちに近づいてきた。
「俺セリフないと
なにしゃべっていいかわかんなくて」
そういう貴也はもうすっかり仕事モード。
絶対いじられんの面倒なだけでしょ。
「まぁ今日は美鈴もいるんで
頑張って喋ります。」
次から次へと嘘がペラペラと。
「美鈴ちゃんも頑張ってね。」
「あ、はい。
貴也より私の方が喋れないので
いっぱい拾ってください!」
「おう、俺頑張るわ!」
「お願いします。」
私が笑顔でそういうと
MCの宮下さんは向こうへ行った。
「なんで美鈴ちゃん呼びなんだよ。」
「さぁ?」
「明らかに若い女好きって態度だったな。」
「ま、いいじゃん。
私はその方がやり易いよ。」
「………お前もすっかり芸能人だな。」
「貴也の演技力には負けます。」


