居場所をください。




「あ、美鈴。」


楽屋を出ると

ちょうど隣の楽屋から貴也が出てきた。


「………あ、それ。」


「あれ?色違いだ~。」


私が着てる黒のパーカーと

同じデザインの物を

貴也も着ていた。


しかも黄色。


「はは、かわいい。

貴也似合ってるよ~。」


「うるせーよ。

なんか映画で俺の演じる役が

黄色のパーカー率が高くて

で、衣装も合わせたんだと。」


「へー、そうなんだ。」


「普通俺が黒だろ。」


「貴也のかわいい顔には

黒は似合わないよ。」


でも、細い貴也が着ても

やっぱり男なのか細身のパーカーに見える。

私はなんでこんな大きいんだ。

まぁだぼだぼ過ぎて変、ってわけじゃないけど。


袖も丈も長い。


「あ、貴也も挨拶?」


「そ。」


「じゃあ一緒にいこ。」