居場所をください。




貴也の不機嫌オーラが凄すぎて

誰もなにも言わないまま

マンションへと帰ってきた。


「美鈴ちゃんはさっきのやつ考えといてね。」


「え?

………あぁ、はいはい。」


ツアーのタイトルね。

どうしよっかなぁ。

歌詞とかもまた考えてかなきゃだもんなぁ。


「じゃ、お疲れ。」


「うん、お疲れさまでした。」


貴也は相変わらず無言。


「おかえりなさい。」


コンシェルジュの仲村さんが

さわやかな笑顔でそういってくれるけど

貴也は無視。


「………ただいま。」


私だけ返事をして

貴也を追いかけてエレベーターにのった。


こういうときにかぎって二人きり。

誰も乗り込んでこないし。


「………怒ってる?」


「……………え?」


「貴也、なにも喋らないから。」


「あぁ、いや。」


話しかけてみると思ったより普通で

でもなんでこんな機嫌が悪そうなのか……


嫉妬……?

でもそんな感じでもないし………