居場所をください。




「ま、幸いあの日はメディアが入ってなかったから。

外にはいたけど会場内には入ってなかったし

ポスターを見たのは客だけ。

カメラとかは入り口で保管だしね。」


メディアからばれることはない、と………

そこから変な噂たったりするしね…。


「………あ、じゃあさ

咲さんと矢島くんのキスシーン増えるし

貴也が咲さんに抱きつくシーンも多いし

佐藤さんも大変だね。」


「そういうことはここで言わないの。」


「顔、怖くなったよ。」


「美鈴ちゃんこそ

いいの?貴也が咲に抱きついてて。」


「んー、割りと平気なのかも。

咲さんが佐藤さんの事

大好きなの知ってるから。」


と周りに聞こえないように小声で言うと、

佐藤さんは隠しきれない笑みを浮かべた。


「あはは、佐藤さんのそういうとこ

見たくない~。」


「美鈴ちゃんから言い出したんでしょうが。」


「でもまさか佐藤さんがそんな反応

するなんて思わなかったんだもん。」


佐藤さんっていつも平然と

にこにこしてるから。

咲さんの事となると

ここまで人間らしくなるのか。