居場所をください。




「あ、ここ?」


「そこそこ!

結構近かったね。」


「時間もあんまないし、その方がいいだろ。

あんま混んでなさそうだし。」


「時間も少し早いしね。」


11時ちょいすぎ。

まだピーク前なんだろうな。


「あー、腹減った!」


車を止めるなり、

加藤くんはすぐにおりて

私たちもすぐ追いかけた。


お店の中はやっぱりまだ

片手で数えられるくらいしかいなくて

こういう状況で助かる。


この人たち、知名度あるしね。


「おすすめなにー?」


「まだ一回しか来たことないからわかんない。

とりあえず定番頼んだけど。」


つけ麺専門店だけあって

種類もトッピングも多くて

そもそもベースからいろいろあって

麺の種類も選べて選ぶのが大変なんだ。


「俺、この当店おすすめのやつでいいわ。」


「あ、私もそれ。」


「じゃあ俺も。」


結局4人揃って同じもの。

選ぶのめんどくさいのもあるんだけど

これが本当に美味しかったから。