居場所をください。





それからはばっちりCDと映画の宣伝をして、

2時間にわたり、インタビューを終えた。


「ありがとうございました。

完成しましたらまた事務所の方へ

お届けに行きますね。」


「楽しみに待ってます。」


「ちゃんと可愛く写っている写真をお願いしますね。」


「それは、どちらが?」


「ふふ、もちろん貴也です。」


「なにそれ。」


「いいじゃん。

ありがとうございました。」


挨拶をし、編集部の方々は

帰っていった。


「ふぅー。

一時はどうなるかと思ったわ。」


ドアがしまるなり、

佐藤さんが安心したかのように

息を吐いた。


「心配するだけ無駄。

俺が不利益になるようなこと

するわけねーだろ。」


「その切り替えの早さ

ほんと尊敬する。」


「美鈴もな。」


私たちはなんだかおかしくなって

結局二人で笑ってしまった。


「さて、稽古いくし支度して。」


「はーい。」