居場所をください。





それから数日たって、

私は稽古のため貴也と稽古場へと来ていた。


「今日は午後からライブの練習なんだよね?」


「そう。14時からな。

ライブもあと10日だし、切り詰めていかねーと。」


「忙しいねぇ、私。」


長曽我部さんはというと

私がもう1曲歌詞を書かなければならない

ということで私を監視に。


稽古にライブに歌詞。

やること多いなぁ。


映画で誰が"Best friend"を歌うのかは

まだ私はわからない。


まぁ来週から撮影が始まるから

そのうちわかるだろうけど。


「じゃあ五十嵐さん入って~。」


「はーい。」


「頑張ってこいよ。」


「あんまり自信ないけどね。」


長曽我部さんとそれだけ言葉を交わし

私もスタンバイ。


貴也とか加藤くんも

ばっちり見てる中での夏音との演技。

普通に恥ずかしい。