居場所をください。




それからまた仲良く手を繋いで

私たちが向かったのは子供洋品店さん。


「え、ここ?」


「ここにならあるはずー。」


貴也は意味不明そうだけど

私のほしいものはここにならあるはずだから。


「あ、あったあった。」


「なにこれ。マット?」


「そ。

衝撃を和らげてくれるかな~と思って。

あのマンションさ、

それぞれの家の防音性は高いみたいだけど

その中の部屋の防音性はそこそこじゃない?

だから空き部屋に敷き詰めて、

ダンスの練習でもしようかと思って。」


「え、でもあそこ

客間にするんじゃなかったのか?」


「うん、だから

ベッドだと邪魔になるから

布団にしたの。私2組持ってきたから。

使わないともったいないしね?」


「なるほどな。」


「貴也も演技の練習で倒れたりするでしょ?

二重に重ねれば倒れても痛くなさそうだし。」


ってことで私たちは

ジョイントマットをたくさん買った。


ベッド置くより掃除も楽だしね。