居場所をください。




「あ、かわいー!」


入って早々あるペットショップ。

動物とは今まで全く触れあってこなかったけど

本当に可愛い。


「美鈴って基本的に可愛いもの好きだよな。」


「え?

………あー、そうなのかも。

そういえば夏音の可愛さにもよく癒されてたし

貴也の可愛さにもよく癒されてる。」


「俺とそいつを並べんなよ。」


「共演者とは仲良くする貴也が

そんなこと言うなんて珍しいね?」


「あいつとは別に仲良くしてねーよ。」


「え、なんで?」


「………美鈴のこと嫌ってるのが伝わってくるから。」


「……………そっか。」


「あいつはきっと

美鈴が思ってるような女じゃねーよ。」


「………高橋にも言われた。

もうやめとけって。

高橋なんかもう違う子と付き合ってるし

男にモテる私に近づいて男にモテたかっただけだって。

高橋が夏音を見かけたのも、

元々私を探してたからみたいだし。

利用されてただけみたい、私。」


大事な友達だって思ってたのは

私だけだったのかな………