居場所をください。



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「へー、ここ初めてだぁ。」


私たちは少し離れた

小さめのショッピングモールというか

大型スーパーというべきなのか

よくわからないお店へときた。


「俺も初めて来たわ。」


「え?そうなんだ?

じゃあ楽しみだね!」


なにがあるのかよくわからないけど

一番のメインは食料品だから

別にいいのさ。



車を降りるなり、

私は貴也にべったりくっつき

お店へと入った。


「最近さ、

俺のこと長曽我部さんと勘違いしてね?」


「なんで?」


「前まで美鈴からくっついてくること

あんまりなかったし。」


「嫌ならやめるけど。」


「そうは言ってねーじゃん。」


「嬉しいなら素直にそういえばいいのに。」


「別に嬉しくはねーよ。」


「え、そうなの?」


………なんだ。


「長曽我部さんと一緒じゃな。」


「………え?」


「彼氏なのに兄貴と同じ扱いじゃな。」


「………ふふ」


「笑ってんな。」


だって……ね?

なんか可愛くて。