居場所をください。




車の中はそれから会話もなく、

近くのコインパーキングに車を停めた。


「あとはタクシーでいいか。」


「うん!

弘希、行こ。」


「おう。」


長曽我部さんと弘希は全く会話がない。

どうして今日この二人は

一緒に花火大会に行くことになったんだ。


「おい、タクシー来た。」


「あ、うん。

弘希早く。」


「あぁ。」


もう、なんなのこの距離感は。

私がいなかったらこの二人

いったいなんのためにきてたんだか。