居場所をください。




それから貴也が戻ってきて

私はまたフードをかぶってサングラスをして

貴也と手を繋いで外へと出た。


そんな様子ももちろん撮られている。


「日焼け対策?」


「うん、そうだよ。」


私の横で隼也が聞く。

会話はそれだけですぐにカメラはストップ。

隼也もバレたくないもんね。


「あっちー。」


カメラが止まった途端、

貴也もいつも通り。


「夏だもんね~。」


「そう言いつつ、くっついて歩いてるお前らはすげーな。」


「隼也は隣が寂しいね。」


「ある意味寒いな。」


「二人して俺をバカにしてんな!」