居場所をください。




トレーニングルームにつくと

貴也が走り込んでいて

思わず見惚れた。

貴也が真剣に走ってるところなんて

初めて見たから。


そのままずっと見てると

貴也がこちらに気づいた。


「あぁ、終わった?」


「うん。ご飯行こ。」


「お疲れ。隼也も。

シャワー浴びてくるからちょっと待ってて。」


この人は本当にカメラの前だと

まったく崩さないね。


「マスターんとこ行く?」


隼也はカメラを止めて聞いてきた。


「うん。

だから外で撮るのは少しだけにしてね。

場所バレたくないし。」


「もちろん。

まぁあの外観じゃバレないだろうけど。」


「まぁね。」