居場所をください。





「さてと、帰るか。」


「うん、今日は眠いや。」


「じゃあ急がねーとな?」


「安全運転でお願いします。」


「はいはい。」


今日の貴也は一段と優しい。

こうみると本当大人になったね。


……私もか。


「なに笑ってんだよ。」


「ふふ、かっこよくなったなーって。」


「俺はもともとかっこいいわ。」


「いや、可愛かったね。」


「黙れ。」


「はは、いいじゃん。

……きっと貴也の子供は可愛いんだろうね。」


「そりゃ美鈴の子だからな。」


さりげなくそう言った貴也に

思わず照れ笑いをしてしまった。


「美鈴の夢に、俺も入れとけよ。」


「私の夢、か。」


「家族作るんだろ?」


「……うん。」


なんかもう貴也が好きで好きで仕方ない。

もうデレデレ。本気でずっと一緒にいたいよ。