居場所をください。




「美鈴、そろそろ帰らねーと。」


みんなでご飯も食べ、気がつけば時間は21時前。


「あ、そうだね。」


「じゃあ俺らもそろそろ時間だし帰るか。」


岳人と貴也はもうすっかり仲良し。

なんだか息までぴったりだよ。


「美鈴ちゃん、海とか行かないの?」


「焼けるから行かないかなー。」


「日焼け止めのCMやってるのに

日焼けなんてしてられねーもんな。」


「ほんとだよ。

颯太は行くの?」


「それがさー、誰もいってくれないんだよね~。

亜樹と朔也と瑠樹は

受験生だからって行ってくれないし

悠斗は金ないとか言うし

藍子はバイトだからって岳も行ってくれないし。

俺だけだよ!行きたいのは!」


「颯太も受験生でしょ。」


「俺が大学なんて行くわけないじゃーん。」


「でも就職はするでしょ?」


「まぁそうだけどさー。

ま、先のことはまだ未定!」


………それもどうなんだか……。