居場所をください。




「美鈴ちゃんもカラオケ!?」


「うん、でも満室だから待たなきゃだけど。」


「なら俺らの部屋来れば?

彼氏がいいなら、だけど!」


「だって。どうする?」


貴也に聞けばもうすでにペンを置いていた。


「一緒の部屋でもいいですか?」


もう店員にまで聞いている。


「はい、大丈夫ですよ。」


ということで、部屋番を伝えて

私たちは颯太の部屋まで行った。


「こんなとこで美鈴ちゃんに会えるなんて

俺ちょーラッキー!

しかも彼氏つき!」


「………友達?」


「あ、俺ファンです!美鈴ちゃんの!

ついでに友達です!片瀬颯太って言います!

美鈴ちゃんのことめっちゃ好きだけど

恋愛感情じゃないんでご安心を!」


颯太が敬語なんて初めて聞いたよ。


「あの花屋の亜樹って覚えてる?

いとこの。

あの亜樹の友達。」


「へー。」


興味なしですか。

聞いといて。