居場所をください。




「さーてと、そろそろ仕事いかなきゃだね。

貴也も一緒に出るでしょ?」


「おう。

じゃあ着替えてくるわ。」


「うん。」


つーか俺、こんな時間まで部屋着って。

どんだけぐーたらなんだよ。


長曽我部さんちにいた頃は

もう少ししっかりしてたんだけどな。



「よし、行くか。」


「あ、できた?

じゃあ行こ。」


美鈴はパソコンを鞄に入れて

すぐに立ち上がって、俺の横に来た。


「行こ。」


「おう。」




家を出て、俺も美鈴の手をとった。

これももういつも通りだな。



「あ、今日はエレベーターいるね。

運がいい~。」


「そうだな。」